桜前線の北上と共に暖かい日が多くなり、波の安定した春の船釣りシーズンを迎える。500m前後の水深を狙うアコウダイも、産卵後の荒食いの季節を迎え、数・型共に楽しめる。三重県大王崎沖も、海況の良い日には二桁の釣果も出ている様で、3月29日に鳥羽石鏡港の利休丸を訪ねた。石鏡港を出船して、約50分でポイントに到着しタックルと仕掛けを準備する。タックルは、ロッドがパワーファイター230H、電動リールはコマンドX-9NPを使用した。仕掛けの上には、キャラマンリングWにミヤ・ライトハンガーにミヤ・フラッシュカプセルLED/DXをセットし、10本針の仕掛けにはスルメイカの短冊とヒイカを交互に刺し、船長の合図で、船尾の方から順に投入していく。500号のオモリに引かれてラインが出て行き、リールのカウンターが550mを示したところで海底にオモリは定着する。オモリが定着したので、ラインを20m程巻いて糸フケを取り、5分程して再び底を取り直してから、ラインを5m巻いてアコウダイのアタリを待つ。船は海底の掛け上がりを昇って行く様に流すので、水深が浅くなるに従いオモリが海底に当たる。その度に5mラインを巻いて、根がかリに注意しながら待つ。その間にも、船首の方にアタリが有った様で、船長の合図で一斉に仕掛けを回収すると、船首の方の仕掛けに3kg級のアコウダイが釣れる。一投目からアコウダイが顔を見せたので、期待を込め二投目を投入する。糸フケを取ってから再び底を取り直すとオモリが定着した時よりも20m程余分にラインが出て行き、船は掛け上がりを昇って行くのにオモリが付いてこずにラインが余分に出る。深海釣りでは嫌な二枚潮の様では、釣りにならないので、船長がポイントを移動する事になる。